大泊町と木本町をつなぐこの峠は、大吹峠と並び、孟宗竹のある風情のある峠で、熊野伊勢路コースでも人気が高く、毎年大勢の人が歩く峠道です。
峠の上には穏やかでやさしい顔をしたお地蔵さんが立っています。このお地蔵さんには、江戸時代のはじめのころ、鉄砲の名手が峠を越えて新鹿に行ったその帰り、行きにはなかった大きな地藏さんが立っていたため、鉄砲の名手は妖怪の仕業と思い鉄砲で撃ってしまいました。しかし、そのお地藏さんは昼間に地元の住民が運んだものであり、それを知らずに打ってしまったということで、その地藏さんの足元にはその時の鉄砲の跡が今でも残っています。
またこの峠から少し入ったところにある東屋から見る七里御浜は、伊勢路随一の絶景として見る者を感動させます。
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